多機能制御シリンジポンプシステム
マイクロ流体／フロー化学システムアプリケーション

マイクロ流体工学の急速な進歩は高効率的な化学分析プロセスの開発につながりました。その中でもミクロスケールでの流体解析のために小型化された装置によって少量で効果的に作業が行われるため、使用されているハードおよびソフトウェアコンポーネントには、特に精度と汎用性に関して高い要求が課されています。

Qmix多機能シリンジポンプシステムは汎用性の高いカスタマイズ可能なモジュール式でありながら、高い送液精度を有するため、液体クロマトグラフィープロセスから鉱物油生産における岩石分析、など様々な分析プロセスで使用されています。

HPLC (High Performance Liquid Chromatography：高速液体クロマトグラフィー) などの流体プロセスでは、脈動のない連続的な流れや、高圧での送液、迅速かつ容易に洗浄できる媒体抵抗性システムが必要とされます。

Qmix 多機能シリンジポンプシステムは液体クロマトグラフィーに必要な要件を満たしながら各研究室にとって最適なシステムを簡単に設計・構築することができ、従来のHPLCポンプに代わる理想的な送液システムです。 ユニットを組み合わせて送液システムをカスタムすることのできるモジュラー設計のおかげで、シリンジポンプを用いた高精度流体輸送や分析機能、実験室ロボットとのコラボレーションを含んだ総合実験室システムとしてご活用いただけます。 溶媒比の迅速かつ正確な調整や大容量を輸送する能力など、目的にあわせて最適なシステムを構築可能であり、標準付属の Qmix-Elements 制御ソフトウェアを使用することで、分析プロセスを簡単に自動化できます。

フローサイトメトリーは細胞や血液サンプルなどの様々な微粒子の測定と特性評価のために用いられる有力な分析方法です。これらの分析プロセスは中程度のシステム圧力レベルで行われます。これらのデリケートなプロセスでは個々の細胞などサンプルの連続的な流れが不可欠となります。

Qmixシリンジポンプシステムの脈動のない送液特性と優れた精度は、サブ－マイクロリットル範囲の分析プロセスに最適です。実験室カメラなどの周辺デバイスとの組み合わせや同期においても、省スペース、モジュール式、拡張可能なシステムによって装置設置時の制限を緩和します。デバイスの数が増えてアプリケーションの複雑さが増しても Qmix-Elements ソフトウェアはすべての自動化ニーズに適応し、創造的な実験を実現します。

世界の原油需要は年々増加していますが、同時に原油は有限で再生不可能な貴重な資源であり、既存の貯留層の改良開発を可能にする方法の模索と関連する研究が数年前から行われています。特に「黒い金」とも呼ばれるオイルサンドは岩石の中に埋め込まれており、これらの岩石の物理的・化学的性質と含まれる油の性質は場所によって異なります。

細胞や組織などのバイオプリンティングには正確な流体の送液が重要であり、再現性の高い均質層の作成には適切な送液システムが不可欠です。

Qmix シリンジポンプシステムは精密動作とスムーズなサンプル供給により、バイオプリンティング領域に最適な装置です。本体のシリンジホルダーは洗浄が容易であり、滅菌済みのガラスシリンジや単回使用のシリンジでも使用することができます。また、Qmix-Elements ソフトウェアは、様々なモジュールユニットの組み合わせによる複雑な送液システムを制御することができ、所定のプロセスを簡単に自動化することができます。